「簡単にサイトのバックアップが取りたい!」 そんな方に「BackWPup」 を使った定期的自動バックアップ方法を解説。エラー時の対処方法、バックアップデータを使った復元方法も習得してサイトトラブルに備えましょう!
- サイトに不具合が起こって直せなくなったらどうしよう
- 「BackWPup」を使いたいけど設定が分からない
- エラーが出てBackWPupのバックアップが取れない
- サイトを復元したいけどやり方が分からない
WordPressに不具合が起きてせっかく作ったサイトが壊れてしまったら嫌ですよね。
そこでこの記事では、WordPressバックアッププラグインの定番「BackWPup」を使った
- BackWPupのバックアップ設定方法
- BackWPupで起こるエラーの対処方法
- バックアップデータを使った復元方法
を、解説します
「BackWPup」を使ってWordpressのバックアップを自動で定期的にとり、もしもの不具合に備えましょう。
この記事を書いた人
水沢 ちえ
- 在宅で月6桁収入
- ブロガー歴3年
- 経験をもとに成功への最短路を発信中!
- 国立大学院 工学修士で情報分析が得意
はじめに
他のページから飛んできて、すでにインストールまでお済の方は、こちらの「BackWPupの自動バックアップ設定」から進めてください
BackWPupとは
「BackWPup」は歴史のある、定番のWordPressバックアッププラグインです。
- 定期的に自動でバックアップをとれる
- 手動で即座にバックアップできる
- サイトを構成する全てのファイルをバックアップできる
サーバー上のファイル
└画像、テーマ、プラグインなど
データベース上のファイル
└記事の文章、カテゴリ、コメントなど
無料版と有料版の違い
BackWPupには、有料版もあります。
はじめに結論を申し上げると、個人ブログのバックアップであれば、無料版で十分です。
なぜなら、バックアップ機能自体は無料版と有料版にほとんど違いがないからです。
有料版のメリットは、復元操作がWordpressの管理画面からできる点ですが、復元操作は頻繁にすることではありません。無料版、有料版、初心者はどちらの方法でも複雑に感じます。
「UpdraftPlus」との違い
WordPressの定番バックアッププラグインには、もう一つ「UpdraftPlus」があります。
BackWPupとUpdraftPlusの機能を比較します。
(無料版) | BackWPup(無料版) | UpdraftPlus|
自動バックアップ(時間指定) | 〇 | × 有料版ならアリ |
バックアップデータ | 〇 | × 一部バックアップされないデータ有り |
設定難易度 | 工数が多い | 簡単 |
復元難易度 | 難しい | 簡単 |
- バックアップデータの自動削除機能がある
- サイトの容量が増えたり、運営期間が長くなると復元が上手くいかないことがある
全体的な操作のしやすさから、初心者には「UpdraftPlus」をおススメしたいところですが、確実に自動でバックアップを取り続けられる「BackWPup」をおススメしています。
多少の使いにくさはありますが、バックアップ機能の充実度から「BackWPup」を使っています。
注意:UpdraftPlusの復元は、無料版でもWordpress管理画面からできますが、バックアップ以外の場所からデータを引っ張ってくるので初心者にはハードルが高いです。
BackWPupの設定
それでは、BackWPupの設定を進めます。
Step1. インストール
Step2. バックアップの取り方(ジョブ)を設定
Step3. バックアップスケジュールを設定
Step4. Dropboxと連携
ファイルごとに重要度に応じてバックアップのスケジュールを組みます。
なぜなら、全てのファイルを毎日バックアップすると、Dropboxが容量オーバーになってしまうからです。
ファイルの種類 | 「データベース」 | 「ファイル」 「インストール済みプラグイン」 | 「WordPress の XML エクスポート」 「データベーステーブルをチェック」 |
バックアップ頻度 | 毎日 | 週1 | バックアップの必要なし |
特徴 | ・テキストなど記事本文の情報 ・日々の変更が多い ・バックアップした時の容量が小さい | ・画像データやプラグイン情報など ・更新頻度が少ない ・バックアップした時の容量が比較的大きい |
インストール
インストールと有効化が完了している人は、次の「BackWPupの自動バックアップ設定」から進めましょう。
BackWPupをインストールして、Wordpressで使えるように有効化します。
WordPress管理画面 「プラグイン」
└「新規プラグインを追加」クリック
「プラグインを追加」ページの「検索窓」に『BackWPup』を入力
「今すぐインストール」でインストール完了後、「有効化」して完了です
自動バックアップ
自動バックアップの設定を済ませると、手動バックアップもとれるようになるので、先に設定しましょう。
バックアップデータは、DropboxなどWordpressサーバーとは別の外部に保存するのが定石です。
なぜなら、もしWordpressがハッキングなどの被害に遭ったときは、バックアップデータも一緒にダメになってしまうからです。
はじめに、設定にはDropboxの無料アカウントが必要なので、持っていない場合下記のリンクからアカウントを取得してください。
取得したアカウントのログインIDとパスワードはどこかに控えておいてくださいね
毎日バックアップを取る設定
「データベース」ファイルのバックアップを取ります。
記事の内容を保存したファイルです。変更頻度が高く重要なファイルで、かつファイルサイズも小さいので、毎日自動バックアップを取ります。
WordPress管理画面「BackWPup」
└「新規ジョブを追加」
「BackWPup › ジョブ: 新規ジョブ」ページのタブをそれぞれ設定します。
このジョブの名前 | 『dailybackup』(わかりやすければ何でもOK)と入力 |
このジョブは… | 「データベースのバックアップ」にチェック |
アーカイブ形式 | Windowsユーザー:「Zip」 Macユーザー:「Tar GZip」 |
バックアップファイルの保存方法 | 「Dropboxへバックアップ」にチェック |
最後に「変更を保存」をクリックして完了
「アーカイブ名」「ログの送信先メールアドレス」「メールの送信元」「エラー」はデフォルトのままで問題ありません。
└「バックファイルの圧縮」「GZip」を選択(※)
(※)圧縮保存すると、使用時に解凍する手間がありますが、復元する頻度は少ないはずなので、Dropboxの容量をセーブするために圧縮して保存しましょう。
そのほかはデフォルトで問題ありません。
全てデフォルトのままで問題ありません
ジョブの開始方法 | 「Wordpressのcron」を選択 |
スケジューラー | 「毎日」を選択して深夜~早朝の時間に設定(※) |
最後に「変更を保存」をクリックして完了
(※)「バックアップの開始時間」はデフォルトのAM3時に設定している人が多く、サーバーに負荷がかかってバックアップがうまくいかないことがあります。AM3時をずらした、利用者が少ない深夜~早朝に設定しましょう。
私は朝活人間で早朝は使うことがあるので、使わないAM1時に設定しています。
「Dropboxのアプリ認証コードを取得」をクリック
Dropboxのログイン画面が立ち上がるので、初めに取得したアカウントでログインしてください。
下記の画面に切り替わったら、「許可」をクリック
コードが表示されるのでコピーしてください。
「宛先:Dropbox」タブに戻ります。
Dropboxのアプリへのアクセス | 先ほどコピーしたコードを貼り付け |
ファイルを削除(※) | 30 |
最後に「変更を保存」をクリックして完了です
(※)バックアップファイル数が指定した数を超えたときに、一番古いファイルから自動的に削除されます。
知らないうちにバックアップファイルがDropboxの容量を圧迫して、バックアップが取れなくなる心配はありません。
週一バックアップを取る設定
「ファイル」「インストール済みプラグイン」ファイルのバックアップを取ります。
画像データやプラグインデータは比較的データ容量が大きく、変更頻度も少ないことから週に1回バックアップを取るようにスケジュールを組みます。
WordPress管理画面「BackWPup」
└「新規ジョブを追加」
「BackWPup › ジョブ: 新規ジョブ」ページのタブをそれぞれ設定します。
下記の項目以外は、毎日バックアップと同じ設定です (青字で記します)
「一般」タブ | ジョブ名 |
「スケジュール」タブ | スケジューラー |
「宛先:Dropbox」タブ | ファイルを削除 |
このジョブの名前 | 『weeklybackup』(わかりやすければ何でもOK)と入力 |
このジョブは… | 「データベースのバックアップ」にチェック |
アーカイブ形式 | Windowsユーザーは「Zip」、Macユーザーは「Tar GZip」 |
バックアップファイルの保存方法 | 「Dropboxへバックアップ」にチェック |
最後に「変更を保存」をクリックして完了
「アーカイブ名」「ログの送信先メールアドレス」「メールの送信元」「エラー」はデフォルトのままで問題ありません。
└「バックファイルの圧縮」「GZip」を選択(※)
(※)圧縮保存すると、使用時に解凍する手間がありますが、復元する頻度は少ないはずなので、Dropboxの容量をセーブするために圧縮して保存しましょう。
そのほかはデフォルトで問題ありません。
全てデフォルトのままで問題ありません
ジョブの開始方法 | 「Wordpressのcron」を選択 |
スケジューラー | 「毎週」を選択して、日曜日の深夜~早朝の時間を設定(※) |
最後に「変更を保存」をクリックして完了
(※)週ごとのバックアップは日曜日がおすすめ! なぜなら、ウェブサイトへのアクセス数が少なく、サーバーへの負荷が小いので正確にバックアップが取れるからです。
私は日曜日のAM1時に設定しています。
「Dropboxのアプリ認証コードを取得」をクリック
Dropboxのログイン画面が立ち上がるので、先ほど取得したアカウントでログインしてください。
下記の画面に切り替わったら、「許可」をクリック
コードが表示されるのでコピーしてください。
「宛先:Dropbox」タブに戻ります。
Dropboxのアプリへのアクセス | 先ほどコピーしたコードを貼り付け |
ファイルを削除(※) | 4 |
最後に「変更を保存」をクリックして完了です
(※)バックアップファイル数が指定した数を超えたときに、一番古いファイルから自動的に削除されます。
知らないうちにバックアップファイルがDropboxの容量を圧迫して、バックアップが取れなくなる心配はありません。
手動バックアップ
自動バックアップの設定が完了すると、いつでも手動バックアップが取れるようになります。
万が一、更新によってサイトがクラッシュしても元に戻せるので安心です。
WordPress管理画面「BackWPup」
└「ジョブ」
「BackWPup>ジョブ」ページ、に自動バックアップで作った設定(ジョブ)が表示されています
バックアップを取りたいジョブにカーソルを持ってくると、コマンドが表示されます。
「今すぐ実行」をクリックすると、バックアップが始まります。
以下の画面が表示されれば手動バックアップは成功です。
バックアップの確認
設定した内容で正しくバックアップが取れるか確認します。
初めに「手動バックアップ」でバックアップファイルを取得します。
取得したファイルについて、Dropboxのストレージに正しく保存されているか確認できればOKです。
Dropboxにログイン
└「アプリ」フォルダ
└「InpsydeBackWPup」フォルダ
└「(バックアップ時に指定したファイル名)」
このフォルダー内にバックアップを取った日付でバックアップフォルダが作成されます。
└バックアップに使うファイルを選択「‥」から「ダウンロード」
Step1でダウンロードしたファイルを、
Windows:「右クリック」 >「すべて展開」
Mac:「ダブルクリック」
解凍したすべてのフォルダのいずれかに、以下のファイルが入っていればOKです。
「wp-admin」
「wp-content」
「wp-includes」
日々のバックアップの確認
WordPress管理画面「BackWPup」
└「ログ」
において、正常にバックアップが取れていることが確認できればOKです。
エラーが起こった時にはメールが来るように設定してあるので、それで気づくことができますよ。
BackWPupで起こるエラーと対処方法3つ
BackWPupの自動バックアップでエラーが起こると、エラーメッセージがメールで送られてくるように設定しました。
エラーが起きたら、メールの内容を確認して、WordPress内のBackWPupのエラーログも確認し、エラーの原因を考えましょう。
- Dropboxの容量がいっぱいになった
- Dropboxとの接続がうまくいかない
- BackWPupの更新
それぞれの対処法について解説します。
Dropboxの容量
Dropboxの容量がいっぱいになって、バックアップが取れなくなることがあります。
- Dropboxの容量を増やすか、不要なファイルを削除
- バックアップして保管しておくファイル数を減らす
WordPress管理画面「BackWPup」
└「ジョブ」の該当ジョブを「編集」
「宛先:Dropbox」タブ
└「ファイルを削除」の数を減らして、Dropbox内に残すファイル数を減らす
Dropboxとの接続
Dropbox側の変更によって、突然Wordpressのアクセス許可が消え、接続できなくなることがあります。
WordPress管理画面「BackWPup」
└「ジョブ」の該当ジョブを「編集」
「宛先:Dropbox」タブ
「認証」が「認証されていません」となっていませんか?
この場合は再度、Dropboxとの連携を行ってください。
ログに表示されるエラーメッセージ例
Dropbox API: (400) Bad input parameter: Error in call to API function “users/get_current_account”: This app is currently disabled.
BackWPupの更新
BackWPupプラグインが更新されて不具合が出ることがあります。
バックアップファイルから復元して、更新前の状態に戻して使いましょう。
しばらくするとエラーを修正した形で再度更新通知が来るはずです。
逆に、更新をしないままで放っておいてもエラーが出ることがあります。
サイトの復元 3ステップ
保存した「バックアップデータ」を使ってサイトを復元する方法を紹介します。
復元作業は、壊れたファイルを壊れる前のファイル(バックアップファイル)で上書きして元に戻します。
1.バックアップデータの準備
└バックアップファイルをパソコン内にダウンロード
2.WordPress「ファイル」の上書き
└Wordpress内の各ファイルを一つずつ「バックアップファイル」で置き換え
3.Wordpress「データーベース」上書き
復元は、お使いのレンタルサーバによって手順が異なります。
この記事ではConoHa WINGユーザーを基本として、復元方法を解説します。
バックアップデータの準備
Dropboxからバックアップファイルをダウンロードして、解凍します。
Dropboxにログイン
└「アプリ」フォルダ
└「InpsydeBackWPup」フォルダ
└「(バックアップ時に指定したファイル名)」
このフォルダー内にバックアップを取った日付でバックアップフォルダが作成されます。
└バックアップに使うファイルを選択「‥」から「ダウンロード」
Step1でダウンロードしたファイルを、
Windows:「右クリック」 >「すべて展開」
Mac:「ダブルクリック」
これらの解凍されたファイルを使って復元します。
WordPress「ファイル」の上書き
壊れたファイルを元のバックアップファイルで置き換えます。
ConoHa WINGトップページ「サイト管理」
└復元したいサイトが選択されているか確認(※)
└「ファイルマネージャー」
(※)サイトが違う場合は「切り替え」から、復元したいサイトを選びます。
「ファイルマネージャー」ページ
└「〇〇〇〇〇@localhost」
└「Public_html」
└「(復元したいサイトドメイン名)」クリック
ここに表示されたファイルを、用意したバックアップファイルで「ドラッグ&ドロップ」して上書きします
注意:下記ファイルは上書きしません
backwpup_***.pluginlist.***.txt
backwpup_***.sql(※)
backwpup_readme.txt
manifest.json
(※)backwpup_***.sqlについては、「データベースの上書き」で使います
ファイルを上書きしようとすると、
「”〇〇〇”というアイテム名は既に存在しています。・・・上書きしますか?(フォルダが含まれている場合は統合されます。置き換える場合は「バックアップ」を選択してください」
と表示されるので、「はい」をクリックしてください。
ポイント
- 大きなデータの移行を一度に行うとエラーが生じる可能性があるので、各ファイル・各フォルダ毎に上書きしましょう
- ファイル単体の復元ではなく、まとめてアップロードしたい場合は、FTPソフト(FileZilla等)を使います。対象サーバーとFTP接続する必要があるので、初心者にはハードルが高いかもしれません。
WordPress「データベース」の上書き
phpMyAdminを使ってバックアップしたMySQLデータベースファイル(backwpup_***.sql)をインポートします。
この作業は、ハッキング等によりサイトがクラッシュした時にデーターベースを復旧させるための作業です。(単純なファイルの破損で行うことはありません)
各レンタルサーバーの公式サイトにて解説されています。
ConoHa WINGで「データベース」ファイルを上書き(インポート)する手順を解説します。
ConoHa WINGトップページ「サイト管理」
└復元したいサイトが選択されているか確認
└「データベース」
└「ユーザー」の復元したいドメインのユーザー名をクリック
└「管理ツール」の「phpMyAdmin」クリック
└「phpmyAdmin」の管理ログイン画面にてユーザー名とパスワードを入れて「実行」
ユーザー名とパスワードが分からないとき
バックアップファイル内「wp-config.php」ファイルで確認できます
define(‘DB_USER’,(あなたのユーザー名)
define(‘DB_PASSWORD’,(あなたのパスワード)
「ファイル選択」にてバックアップファイルの「backwpup_***.sql」(※)ファイルを選択
その他はデフォルトのままで「実行」を押して完了
(※)「backwpup_***.sql」ファイルとは、先ほどサーバーにアップロードしなかったファイルです。
以上で復元作業は完了です。
まとめ
バックアッププラグイン「BackWPup」を使ったWordpressのバックアップ方法を解説してきました。
BackWPupでエラーが出たときや、実際にバックアップデータを使って復元する際の手順も解説しました。
WordPressの初期設定が終わっているか確認したら、さっそく記事を書きましょう!